still crazy after all these years

Home > スポンサー広告 > スポンサーサイトHome > 映画/ドラマ > 駅 STATION (1981)

information


新ブログに引越しました。

https://sunshinenocturnal.tumblr.com

- - - - - - - - - - - - - - -


Minuano「宵街」Available on iTunes

スポンサーサイト --.--.--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

駅 STATION (1981) 2015.11.11

二十歳の時、初めてギャラを頂いて演奏しました。地方のディナーショウを学生バンドで安く上げる。きっと、そういう主旨だったのでしょう。田園都市線の奥の方、急行の止まらない駅にあった名もない貸スタジオでリハーサルをしたときの室内の様子、今もよく覚えています。(肝心の本番は、まるで記憶にありません。)

リハ後はドラマー(ヘビメタ!)の真っ赤な車で送ってもらい、第三京浜を爆走する車中で映画の話題になりました。『時計じかけのオレンジ』が好きだと話したら、同乗していた先輩いわく「あんなパンクな映画をたけちゃんが好きだなんて意外だね。」

私は今も昔もドアホウなので、「クラシックが流れる映画なのに、どうしてパンクなんだろうか?」というくだらない疑問がまず頭に浮かび(註・そういう問題ではない)、そして「ああいう映画をパンクと言うのか…」と心の片隅に小さくメモしました。帰宅後に風邪で寝込みましたが、もしや知恵熱でしょうか。ちなみに、親戚以外で私のことを「たけちゃん」と呼んだのは、後にも先にもこの時のバンド仲間だけです。こそばゆいです。

『時計じかけ〜』がパンクなら、『駅 STATION』はまさに演歌な映画。実際、八代亜紀の『舟歌』が劇中で流れて重要な役割を果たすのですが、そういう事とは無関係に、映画の存在そのものが演歌。だと思いました。降り止まぬ雪。打ち寄せる大波。待ち人の来ない駅。連絡船を見送る老母。実らぬ愛。

警察官であり、狙撃の名手でもある真面目な高倉健が職務に忠実であればあるほど、登場するヒロインたちの幸が薄くなっていくという、非常にやるせないお話。三人の女性、それは健さんの妻だったり、惚れた女だったり、逃亡容疑者の身内だったりするのですが、その三人にそれぞれスポットを当てたオムニバスっぽい構成になっており、駅を起点にして展開する三つのストーリーが、後半で微妙に交錯するところが凝っています。

居酒屋に立ち寄った健さんと、女将の倍賞千恵子がカウンターを挟んで会話を交わすシーンは、カメラ固定のまま向かい合って3〜4分の長回し。一見さんを迎えたときの何気ない会話ですが、この場面が暖かくてとても良かった。お互い好感を覚えているからこその温もりなわけですが、その醸し出し具合がナチュラルで引き込まれます。心安らぐシーンが必ずしも多くない映画なので、特に印象に残ったのかもしれません。

飲み屋のテレビで、石野真子『ジュリーがライバル』、ばんばひろふみ『SACHIKO』と言った1979年当時の流行歌が流れる場面もあり、すっかり忘れていたそういう曲を聴いて、この時代ってもう遠い過去なんだなあと改めて実感しました。私、楽器を演奏する時のタイム感は決して悪くないけれど、日常生活におけるタイム感は狂っており、1980年くらいまでは「ついこの間」だと思っていたのです。ようやく目が覚めました。我に返ってみれば、とんでもなく大昔…。

若い頃に働いていたビデオ屋では、高倉健主演映画はコンスタントに貸し出し中で、流行り廃りと無関係の常時人気コンテンツでした(←びっくりするくらい当たり前の事を言っています)。もちろん『駅 STATION』も例外ではなかったけれど、当時はまったく関心が持てなかった。それを思うと、今この映画に感銘を受けているのが、とてつもなく不思議なことに感じられます。年取ってようやく素質が開花したせいもあるのでしょうが、結局、私も演歌な人間なのかもしれません。

劇中に出てくる風待食堂は、観光案内所として今もロケ地に残っているそうです。

- - - - -


※ここまで書いておいて今更ですが、今の私は、あの映画がパンクだとは思っていなかったりします(笑



Comments

name
comment
Bill McCreary : URL

2015.11.15 Sun

今日私もこの映画を観ました。何回か観ていると思いますが、やはり北海道の景色がきれいですね。増毛の駅というのは、はるか昔に行ったことがあるのですが、どうも廃止になる可能性が濃厚ですので、風待食堂ともども近日中に見てきます。

>石野真子『ジュリーがライバル』、ばんばひろふみ『SACHIKO』と言った1979年当時の流行歌が流れる場面もあり

すみません、ばんばさんの歌はさすがに知っていますが、石野真子のほうは全然知りませんでした。彼女が紅白に出ていたなんてことも、この映画を前に観ているのに知りませんでした。それにしても石野真子が長渕剛と結婚していたなんて、ショーン・ペンとマドンナが夫婦だったことくらい今では忘れられています。

ちなみに、出た女優さんでは、やはり倍賞さんはうまいですね。あとキャストが「新幹線大爆破」と若干かぶっていて(田中邦衛や竜雷太、小林稔侍)、それがちょっとうれしかったです。いしだあゆみの出演シーンはわずかですが、ogatさんは、どの女優さんが一番印象に残られましたか。

ついでに書くと、Wikipediaによれば、たぶん射撃シーンで、オリンピックで金メダルを取った蒲池猛夫が健さんの吹替えをしていたみたいです。

ogat : URL

2015.11.16 Mon

>Bill McCrearyさん

普段はあまりそういうことを考えないのですが、風待食堂には私もちょっと行ってみたいと思ってしまいました。折しもこのタイミングで増毛が廃駅間近というのも感慨深いです。倍賞千恵子はどのシーンも良かったですね。あと、他の女との間に出来た子供を連れた宇崎竜童が烏丸せつこと出くわす場面も、切なくて印象的でした。でもやっぱり高倉健が素晴らしくて(例えば「幸せの黄色いハンカチ」の時は役柄のせいもあって、あまりそういう感じがしなかったのです)他の健さん映画も観てみたいという心持ちになっています。そうそう、新幹線〜とのキャスト重複は、私もウキウキしながら眺めていたのでお気持ちよく分かります(笑

comment form

Trackback

FC2Blog User

  1. Trackback
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。