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聴き比べ 2015.10.06

Apple Musicがスタートしてから覚えた愉しみは、ベートーヴェン「交響曲第九番」の聴き比べです。昔からクラシック楽曲の聴き比べ(同じ曲で指揮者違い、オケ違い)をやってみたいと思っていましたが素養がないので、ちょっと聴いたくらいじゃなかなか違いが分からないんですよね…。

そうやって長い年月が経った今年6月、ふと思いました。十代の頃に愛聴していた『時計じかけのオレンジ』サントラに収録の「第九」なら頭にこびりついているので、もしかしたら自分でも違いが分かるんじゃないかと。(劇中では、第二楽章と第四楽章が抜粋で使われています。)そこでまず、サントラで使われていた演奏の事を調べました。何度でも言いますが素養がないので、映画で流れた第九が誰の演奏かなんて今まで考えた事すらありません。ですから、この調べ物を思いついた私は新発見をしたような気分になって、一人で興奮していました。

そして判明したのは、第二楽章がフリッチャイ指揮&ベルリン・フィル演奏の1957、58年録音で、第四楽章は同じくベルリン・フィルだが指揮がカラヤン、録音は1963年だということ。両楽章でわざわざ違う録音が用いられているなんて、夢にも思いませんでした。そんなものググるくらいでいちいち興奮する必要もないわけですが、そんな意外な結果への予感もあったのかもしれません。


ベートーヴェン:交響曲第9番/フリッチャイ指揮

そして、いよいよ聴き比べ。聴き慣れた第二楽章を中心に、山ほどあるという第九の録音の中から評判の良い何枚かを聴きました。映画に使われたフリッチャイ指揮の演奏は確かに素晴らしく、個人的にはこれが一番好きかもしれません。また、映画クライマックスで用いられる第四楽章のラスト一分半は、わざわざそこだけ抜粋したカラヤン1963年がまさしくハマっている。主人公の邪悪さが蘇るブラックな結末にピッタリの崇高で気高い雰囲気は、他の録音と一線を画すものだと感じます。監督のスタンリー・キューブリックはクラシック・マニアだそうですから、数多ある第九の録音から効果的なモノを選りすぐって、あれでもない、これでもないと映像にハメ込んだりしていたのでしょうか。初めて『時計じかけ〜』を観てから35年経ちますが、ここに来てようやく彼の選曲意図に辿り着いたかーと、ただの思い込みかもしれませんが、密かな達成感を感じた夏の日の物語。

あと、フルトヴェングラー指揮の1951年も良かった。モノラル録音ですが、音質のわるさを乗り越えて届いてくる格調の高さがありました。フルトヴェングラーについては、某評論家が「濃厚な官能性と、高い精神性と、その両方が一つに溶け合った魅力」と描写しており、私は思わず膝を打ちました。素晴らしい日本語表現だと思います。バーンスタイン指揮&ウイーンフィルの1979年も好きです。他にも幾つかの名盤を聴き、それぞれ良さがあると思いますが、だいだいこの辺が私の好みですという他愛もない話なので、もうちょっとマシな音楽談義を期待されていたらすみません。

改めて思ったのは、第九というのは聴き手の体毛が総て逆立つような本当に神々しい音楽で、時計じかけの主人公アレックスがエクスタシーを感じるのも、ある意味当然だなということ。そして、その神がかった第九のクライマックスを自分の映画のラストで流して見事に成立させるキューブリックも、同じく神がかっているということ。生半可な映像では、確実に音楽負けすると思うので。と、第九の話だったはずが、映画話で締め括りとなりました。



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