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patweekの本と音楽」で紹介されており、感じるものがあったので読んでみました。伊坂作品は初めてですが、これは面白い!ユーモアとクールさが同居する点では、ちょっとだけ阿刀田高を想い出しました。久々ツボにはまった一冊です。
映画化もされて話題になっているようなので、既にご存知の方も多いかもしれませんが、主人公の死神が人間の行動を七日間視察し、その生死の行方を判定するという内容。死神を狂言回しにしながら、老若男女、様々な社会に生きる様々な人間の様々な生き様を、クッキリと浮き彫りにしています。冴えないOLからヤクザ、チンピラまで、彼または彼女がなぜそういう人生を歩むに至ったかという背景や心理を描写する、その視点の繊細さとオリジナリティが素晴らしい。
短編集的な形式で、一本につき一人の人間の人生模様が描かれるのですが、それまでの物語で提示された点と点が最後の章で結びつくところ、かなり心動かされました。単純に感動というには微妙に違うのだけれども、そうだったかと思わず膝を打ちたくなる納得の展開。でも付きまとうのは、ちょっと不思議で切ない感覚。こういう読後感、あまり味わった事がありません。
死神などというと、なにかオドロオドロしい怖いものを想像しますが、ここでは人間の姿を借りた淡々とした存在として描かれていて一風ユーモラスな側面もあり、そのキャラクターが絶妙です。(例えば死神は音楽が大好きで、よくCDショップの試聴機の前にいる、とか。)人の生死を扱う物語だけれども、「死」には慣れ切った(むしろ退屈した)死神の冷静沈着な視点で描かれるが故に、過度にウェットにはならないところがまた面白い。(生死の話だけに、面白いという言い方も語弊がありますが。)
実際、突然訪れる不条理な死というのは(「不条理じゃない死」なんてどこにもないのかもしれないけれども)、当事者達にとっては辛く厳しい事です。しかし、大局的な宇宙の営みの中では、それは恐らく取るにも足らない些末な事柄であって、しかもいつかは必ず訪れる物。そういう見方も含めての「死」の捉え方が、逆説的に「生」を強く肯定しているのかもしれません。
なんて適当にそれっぽい事を書いてみましたが、単純に言って「面白い!」の一言です。

うむむ、凄い。見事な書評ですね。
尾方さんの文章、もの凄い切れ味です。
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第3パラグラフに書かれたような雰囲気は、伊坂作品全体に通じるところかなぁ、と思います。もしこの雰囲気がお好きでしたら、ぜひ他の作品も…
(そしてぜひまた書評を…

楽しみにしておりますー)