筒井康隆の原作をベースに、その20年後を描いた続編だそうです。小説は未読、大林監督と原田知世様の有名な映画化作品も未見ですが、何の問題もありませんでした。2006年の劇場公開時から既に良い評判を耳にしていたのですが、観るのが随分と遅くなってしまいました。結論から言うと、アニメとか実写とかを抜きにした上で、評判通りの感動作となっています。90年代ジブリ作品並みの評価を得てもおかしくないと思うのですが、そこまでのムーヴメントにはなっていないと思われるので非常に勿体ないです。
ひょんなことからタイムリープ(時間跳躍)能力を得た主人公少女のお気楽高校生活と、永遠に続くはずだった同級生男子との友情が相手の恋愛感情によって壊れそうになることへの戸惑いとが巧みに交錯していく、その展開が絶品です。原作の設定を土台にした話の膨らませ方は、見事というしかありません。安易なタイムリープ(妹が食べてしまったプリンを取り返しに行くなど)を繰り返す事で次第に周囲との人間関係に綻びが生じ、それを取り繕う為にまたまた過去に飛ぶ主人公だったのですが…。
主人公達の日常や言動にリアリティがあるお陰で(と言っても、昨今の高校生の実生活を知っている訳ではないけれども)、この手の青春ドラマにありがちな気恥ずかしさがほとんどありません。また、絵柄に透明感と立体感があって瑞々しく、ヒロインの喜怒哀楽のアニメ的デフォルメの匙加減も絶妙。ユーモラスでありながら爽やか、かつ切なくて泣ける仕上がりになっています。
バカラックの来日コンサートを筆頭に、大きく感動させられる音楽や映画に最近頻繁に出会っています。こういうモノって連鎖するのでしょうか。

この画像だと小さくてちょっと分かりにくいのですが、
長い坂道を背景にした構図になぜか魅かれます。
